『The New Breed』Jeff Parker selected by 和田陽介

selected by 和田陽介

昨年からSANDOでの演奏をきっかけに池上に訪れるようになり、毎回行くたびに不思議な居心地の良さを感じるようになった。
ある時地元の住民と思しきご年配の方が、まだまだ真新しいSANDOの店内でスタッフと談笑している様子を見て、これはこの街の懐の深さから来る居心地の良さなのかもしれないとふと思った。
「池上に合う曲」とのことで思い浮かんだのがJeff Parkerの2016年のアルバム「The New Breed」から「Executive Life」。
Tortoiseのメンバーであり、Brian Blade Fellowshipの名盤1stアルバムにも参加しているギタリストの作品だ。
少し気怠いよれたビートにMellotronのずれたピッチとレイドバックしたギター。
この色彩豊かでグリッドに揃いきらない音楽と、少し不揃いだけど懐の深い池上の街。
このウイルスが収束したら池上の午後の西日を浴びながらコーヒー片手に聴いてみるのはいかがだろうか?

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和田陽介

ギタリスト / グラフィックデザイナー

10代でギターを手にしロックやブルースに夢中になる。ロックからヒップホップまで様々なジャンルのバンドやサポートでクラブ/ライブハウスに出演。メジャー作品でのレコーディングなども経験する。
その後Hiphopにサンプリングされているジャズに多大な影響を受けジャズに傾倒する。自己のグループ“Libstems”を結成し2014年にMabanuaを共同プロデューサーに迎え全曲オリジナルの1st Album「Daydream Sounds」をリリース。発売と同時に大型CDショップでプッシュされ、ジャズの新人では異例の好セールスを記録。先進的なジャズを紹介するUSのサイト「Nextbop」でピックアップされ「Libstemsは、間違いなく、日本の偉大なグループの一つだ。率直に言うと米国で発売されている最近の作品よりも素晴らしい」と評価される。日本をはじめ米国、ヨーロッパ、アジア各国のラジオでもオンエアされ、海外でも高い評価を受けている。
並行してグラフィックデザイナーとしても活動し、CDジャケットや雑誌、ウェブデザインなどを手がけている。http://soak.tokyo
2019年赤坂ジャズギターコンテスト審査員特別賞受賞。

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