このコラムは池上のまちで参考にしたいと思った各地で活動している方から寄稿していただいたものです。

横浜の店舗には自転車で通い始めた。と言ってもほぼ毎日のように車で通っていたのだけど、少し前の車なもんだから車内のエアコンがあまり効かず、座っているだけで汗をかいていた。どうせ汗かくなら気持ちよくかきたいと思い、久しぶりに自転車に乗っている日々なのです。自宅からの距離は6キロほど、時間にして30分ほどなのだけどほとんどが土手沿いを走ることができ、車は走っていないもんだから、気持ち的にはめちゃくちゃ楽ってのが自転車のいいところでもある。この土手沿いには住宅の他にも高校も建ち並んでいて、朝晩はさながら「3年B組金八先生」のオープニングの場面のような光景が広がっている。勤通学に使う人、日課であろうランニングをしている人、釣りをしている年配の人など、多種多様な過ごし方を見ることができる。人の動きなど見ているってのは僕自身の勝手な想像を付け加えることができて何だか楽しい。特にこの土手で気に入っているのは、夕方にトランペットを吹いているおじさんだ。川の上流にかすかに山が見えてそこに日が沈み、そこにトランペットの音とくればドラマのワンシーンだ。橙色に照らさせるのが「おじさん」ということが、ドラマとしては一つの気がかりではあるが、日曜日夜9時のTBSや、テレビ東京の深夜ならアリな気もする。日に日に上達してくる自このトランペットの音に出会えたなら一日の終わり方としては素晴らしい。こんな些細な偶然の楽しみに気づくことができるのも、いつもと少し違う行動を取ったからである。明日、そのおじさんに話しかけたらいつもの土手の風景が少し変わるかなぁなんて今日もトランペットの音を聞きながらふと思った。
そういえば池上まで自転車で行ったことなかったなというのも同時に思い出した。地図を見たところ多摩川大橋まで土手を走ることができそうだ。違う土手の風景を見つけに梅雨が明けたら自転車で行ってみようかな。

中嶋哲矢 Tetsuya Nakajima/L PACK.・WEMONPROJECTS

小田桐奨と中嶋哲矢によるユニットLPACK.
共に1984年生まれ、静岡文化芸術大学空間造形学科卒。アート、デザイン、建築、民藝などの思考や技術を横断しながら、最小限の道具と現地の素材を臨機応変に組み合わせた「コーヒーのある風景」をきっかけに、まちの要素の一部となることを目指す。WEMONPROJECTSの運営メンバー。

LPACK.
http://www.lpack.jp

NEWSANDOHOTSANDO ISSUE 03 あとがき

ちょうど一年くらい前、去年の7月にHOTSANDOで取材したのが地元のブルワリー。ON THE PONDOっていう名前のビールが生まれて、SANDOのコーヒーを使ったオリジナルビールも出来ました。暑くなるとビールが飲みたくなるのが当たり前で、今年も美味しいビールが飲みたい季節がやってきた。
今年は同じ都内なのにローカル線を乗り継いでちょっとした小旅行感を味わいながら松陰神社前まで行ってきました。池上と松陰神社、同じ門前町だけど似ていることや、違いってなんだろ?『Hi, How are you? やあ、そっちはどう?』は、汗ばむ陽気の中、パンとビールお店を営む「good sleep baker」の小林由美さんを訪ねました。美味しいパンをつまみに美味しいビールを飲みながらの対談。お店を構えることは偶然の出会いが多いけど、生活の3分の1くらいはその場所にいるんだから、そこ土地に居続けることってやっぱり周りの仲間とかお客さんとか街の良さってのがめちゃくちゃ大事だなってのを実感した時間でした。
『Tomorrow Never Knows あした何しよう』を綴ってくれてる皆さんは、場所のこと、住んでる土地のこと、日々のルーティンなど自分が大事にしていることを教えてくれた7月。
今年もオリジナルビール作ってみんなと一緒に乾杯したいなあ、のNEWSANDHOTSANDOがはじまりました。

Text:Tetsuya Nakajima (WEMONPROJECTS)

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Hi, How are you?

HOTSANDO Issue19よりババーンとコラムページが増えました!

HOTSANDO 編集部

Hi, How are you?

続・上州屋の記録
(HOTSANDO Issue18)

HOTSANDO 編集部

Tomorrow Never Knows

「煮るとスープができる不思議な石を持っているんです。鍋と水だけ貸してください」

山田 毅 Tsuyoshi Yamada/美術家 ・只本屋 代表 ・ 副産物産店 共同運営

Tomorrow Never Knows

HOTSANDO Issue12 あとがき

丸山亮平(HOTSANDO 編集チーフ)

Tomorrow Never Knows

麻田 景太 Keita Asada/五条ゲストハウス

Tomorrow Never Knows

山田 毅 Tsuyoshi Yamada/美術家 ・只本屋 代表 ・ 副産物産店 共同運営

Tomorrow Never Knows

八木 麻子 Asako Yagi/ガラス作家

Tomorrow Never Knows

矢津 吉隆 Yoshitaka Yazu/美術家・kumagusuku代表

Hi, How are you?

『やあ、そっちはどう?』
真似したいほど魅力的なまちで活動する方との対談記録『Hi,How are you?Vol.3』は松陰神社エリアで、ビールとパンのお店『good sleep baker』を営む小林由美さん。
世田谷線って池上線と似たローカル線だけど、めちゃくちゃ盛り上がってる印象。でもそれが観光名所があるとかではなくて、生活と地続きで自然体な感じがいいなあと思っています。池上に来たこともある小林さん、松陰神社にお店を構えたきっかけの話を始まりに、住んでるまちのこと、池上のことについて話を聞きました。
ちょっと汗ばむ季節の始まり、美味しいビールを飲みながらの対談。時節柄、東京都知事選挙の話がひとしきり盛り上がったあとのお話です。

小林由美/good sleep baker
中嶋哲矢/L PACK.
フクナガコウジ/図案家

小林 由美 Yumi Kobayashi/good sleep baker

Tomorrow Never Knows

近所の弁当屋で僕は言う。

「サケ弁1つお願いします。」

飯田 純久 Yoshihisa Iida/イイダ傘店